【未来を築く、情熱のネットワーク】社長が語る「職人の可能性」
品田:本日はお忙しい中、ありがとうございます。早速ですが、最近の近況からお聞かせいただけますでしょうか?
阿部社長:先日、東京で開催された「建築職人甲子園」というイベントに参加してきました。
品田:建築職人甲子園ですか?おもしろそうな響きですね。
阿部社長:そうですよね(笑)。これは職人の技能を競うのではなく、自身の「思い」や「情熱」をプレゼンテーションする大会なのです。今年が10周年で記念の講演会に参加してきました。
今回は、職人さんの発表はありませんでしたが、動画で過去の発表が流されました。
品田:その動画をご覧になって、いかがでしたか?
阿部社長:皆さんが自分の建物づくりへの思いや、仲間、お客様への感謝の気持ちなどを語っていて、それぞれ違った熱意を持っているのが印象的でしたね。職人さんって口下手な人が多いイメージですが、ああいう場で自分の思いを伝える姿は、本当に素晴らしいと思いました。
品田:また、講演会などもあったということでしたが、そうしたイベントに参加されて、何か感じられたことはありますか?
阿部社長:やはり、業界全体の危機感を強く感じました。従来のやり方、たとえばハウスメーカーに依存し、職人側も楽な生活に甘んじているような関係性のままでは、この業界は良くならない、という共通認識が経営者たちの間で広がっているなと。
もっと志を持った職人や企業でネットワークを生かしていくことで、業界の危機をなんとかしたいと思うのです。
品田:ネットワークというのは具体的にどういった事を指すのでしょうか。
阿部社長:はい。今、私が注目しているのが「マイスター高等学校」というプロジェクトです。これは、中学校卒業者を対象に、現場での技能指導と並行して、人間性や道徳心を育む教育を行うという、非常に画期的な取り組みなんです。
品田:それはすごいですね!技術だけでなく、人間性も育てる学校というのは、まさに今の時代に必要とされている教育かもしれませんね。
阿部社長:その通りです。技術は各社の現場で学び、週に一度はマイスター高等学校の授業を受けて、人間性や社会人としての考え方を学んでもらう。具体的には、論語などで、志の教育を受けてもらう。人としての土台を築くことが何よりも大切だと考えているからです。お客様に信頼され、社会に貢献する人間性だけは、やはり人にしか教えられないですから。このプロジェクトを、いずれは帯広でも実現したいと考えています。
建築職人甲子園公式 youtube