【新しい学びの形へ】匠創建が目指す「働きながら学ぶ建築の学校」とは
建築業界では今、職人不足が大きな課題になっています。
一方で、不登校や進路に悩む若者、社会に出る準備が整わないまま高校を中退してしまう子どもたちも増えています。
そんな社会課題に向き合うため、匠創建では新たな挑戦を進めています。
それが、「働きながら学べる建築職人の高等学校」の設立構想です。
今回は阿部社長に、その取り組みについてお話を伺いました。
来年4月の開校を目指して準備中
―― 最近取り組んでいることはありますか?
阿部社長:
株式会社匠創建として学校をつくる準備を進めています。
できれば来年4月には生徒を迎えたいと思っています。
まだ準備段階ですが、これから本格的に動いていきます。
「働きながら学ぶ」が最大の特徴
この学校の特徴は、一般的な専門学校とは仕組みが大きく異なることです。
阿部社長:
1週間のうち、机に向かう授業は1日だけです。
人格を高める、社会に通用する人間力を学ぶための人間学として、中国の古典「大学」「論語」の学習や文科省認可の通信教育、建築の基礎知識などを学びます。
残りの4日間は実際の現場で働きながら学ぶんです。
現場そのものが教室になる
建築は座学だけでは身につきません。
実際に見て、触れて、作業することで初めて理解できる世界があります。
阿部社長:
技能は現場で学ぶのが一番です。
だから生徒には実際の現場で働いてもらいます。
もちろん最低賃金は支払います。
働くこと自体が学びになるんです。
学費を払いながら収入も得られる
一般的な専門学校では、学費を払いながら勉強します。
しかし、この学校では働いた分の収入があります。
阿部社長:
例えば週4日現場で働けば収入が入ります。
その一部を学費に充てる仕組みです。
卒業時には高卒資格も取得できます。
阿部社長:
3年間しっかり通えば卒業証書が出ます。
建築の技術や技能技術だけでなく、高卒資格も取得できる仕組みです。
将来、大工以外の道に進む場合でも選択肢を広げることができます。
不登校の子どもたちにもチャンスを
この学校が目指しているのは、単なる職人育成ではありません。
阿部社長:
不登校の子どもたちも対象として考えています。
今は中学校で不登校になっても、高校へ進学する道自体はあります。
でも入学した後についていけず、途中で退学してしまうケースも少なくありません。
「学校に合わない」が人生の失敗ではない
現在、多くの若者が学校という枠組みに苦しんでいます。
しかし、学校に合わないことと、社会で活躍できないことはまったく別の話です。
勉強だけが全てではありません。
実際に体を動かしながら学ぶ方が向いている人もいます。
そういう子どもたちに別の選択肢を用意したいんです。
児童養護施設の若者にも手に職を
阿部社長は、児童養護施設で育った若者たちの現状についても触れました。
阿部社長:
施設を卒業すると、多くの若者が社会に出ます。
もちろん頑張っている人もたくさんいます。
ただ、支えてくれる環境が少ない中で苦労している人もいます。
だからこそ、手に職をつけることが大切なんです。
技能は一生の財産になる
建築技術や技能は誰にも奪われません。
経験を積めば積むほど価値が高まる仕事です。
阿部社長:
高校卒業の頃には、ある程度の技能を持った状態になっている。
そのまま建築業界に進んでもいいし、別の道を選んでもいい。
でも全くの未経験で社会に出るのとは大きな違いがあります。
「社会課題の解決」に挑戦したい
今回のお話を聞いていて感じたのは、この学校づくりが単なる人材確保ではないということです。
職人不足という業界課題。
不登校や進路に悩む若者たちの課題。
児童養護施設出身者の自立支援。
それらを同時に解決しようとする取り組みでもあります。
未来の選択肢を増やすために
「勉強が苦手だから将来がない」
「学校に行けなかったから選択肢がない」
そんな社会であってはいけません。
建築を通じて学び、働き、成長する。
匠創建が目指す新しい学校には、若者たちの未来の選択肢を広げたいという強い想いが込められていました。
開校に向けた準備はこれから本格化していきます。
今後の進捗についても、ブログでご紹介していきたいと思います。
写真は昨年まで勉強・研修し、現場に出ている職人です




